エムプランの会員さん向けに、いくつか勉強会を続けていますが、
その中の一つ、主に経営者や事業主の方と行なっている早朝勉強会
朝6時半から月2回(これが結構キツイ)、始めてからぼちぼち3年になるのですが、
2年前にテキストとして使った本
(「リッツ・カールトンが大切にする サービスを越える瞬間」 高野登著 かんき出版)
を最近読み返すことがありました。
その中で、人財育成の考え方について触れた、次のような一節があります。
入社したスタッフにリッツ・カールトンが伝えるのは、
ビジョン、ミッション、企業哲学といった、基本的な部分のみ なのです。
教育に際して時間を費やしているのは、
仕事に対する考え方やスタッフとしての心構えだけで、
具体的なスキルやマナー研修などはむしろ少ない ほうです。
ここを読んでいて思いました。
少し前にこのブログでご紹介した、あの「ドリカムプログラム」
「自分の将来について考える」 などとは、一見とても遠回りのように思える。
そんな暇があったら単語の一個でも覚えたほうがいいと思う。
でもそれは間違いだった。
自分の人生は自分で切り開かなくてはならないと覚悟したとき、
人は自分で動く。
リッツ・カールトンのスタッフが何故お客様に満足度の高いサービスを提供できるのか?
これはまさに、「ドリカム」 のあの本の中にあった一節、
自分がこうなりたいという明確な志を持ったとき、生徒は自分で走り出す。
親や先生が尻をたたいて勉強させるよりもはるかに伸びる。
人の気持ちの、意志力のすごさ、おそろしさ。
というあたりが答えになるのでしょうか。
「経営、人財」 について書かれた本を読むと、実は全て、この点については一致しています。
そして、「経営」 について学ぶ私たちも、頭ではわかったつもりになっているのです。
けれど・・・、日々の経営の中ではなかなか難しい。
経営に携わる私たち自身も、
「ビジョン、ミッション、企業哲学」 という部分が最も大切だとわかっていながら、
ついつい目先の「英単語の勉強」 を社員に強いているのが実情ではないでしょうか。
売上や利益に直結する、短時間で効果の出る、そのようなことに
時間を割いているのではないでしょうか。
目的地を明確にすることなしに、どんなテクニックを駆使しても
一夜漬けの結果しか現れないのに、
そこから逃れられなくなっている経営者たち。
お金の世界も、一緒。
私たちの人生も、一緒。
急がば回れ!
目的と目標を明確にすることこそが最も大切・・・、ですよね。